【WAREHOUSE】Lot 1101 2019福袋モデルの特徴と解説
どうも、鬼のように仕事が忙しくてほぼ1ヶ月記事を更新できなかったタツキです。
2月はインフルエンザにもかかってしまい踏んだり蹴ったりの1ヶ月でした。
さて、今回はウエアハウスのLot 1101福袋モデルの詳しい特徴を見ていきたいと思います。
もう2月の末なので福袋モデルの解説は今更感はあると思いますが、非常におもしろいモデルなので、ぜひ見ていただければと思います。
※Lot 1101福袋モデルとしての特徴と併せて、ウエアハウスのLot 1101としての特徴、そしてモデルとなったビッグEの特徴も解説していきます。
目次
ウエアハウスのLot 1101とは?
ウエアハウスが販売しているすべての商品には(コラボ商品は除く)ロットナンバーと呼ばれる数字が付けられています。
その中でもジーンズは非常に多くのロットナンバーで種類が分けられています。
また、ロットナンバーによってモデルにしているヴィンテージジーンズも異なります。
1003→大戦モデル
1004→1920年代〜1930年代のXX
1101→ビッグE
1100→66モデル
などなどです。
そしてこのLot 1101はビッグEをイメージして作られています。
ビッグEとはXXの後継モデルですね。
1966年頃にXXからモデルチェンジされ、1970年代の前半頃まで作られました。
ビッグEの種類としては「ダブルネーム」、「タイプ」、「ビッグE前期」、「ビッグE後期」などがあり、ウエアハウスのLot 1101はビッグEの「タイプ」と呼ばれるモデルをイメージして作られています。
※初期のウエアハウスのLot 1101はいわゆるタイプ以外のビッグEをイメージして作られているものもあります。
シルエットはテーパードがしっかり効いたものですが、股上やワタリのゆとりはあるため安心して穿くことができるシルエットです。
ウエスト約84cm
股上→約32cm
ワタリ→約30.5cm
裾幅→約21cmでした。
ちなみにウエアハウスが公式で販売しているLot 1101の32インチ未洗いの状態では、
ウエスト→88cm
股上→32cm
ワタリ→33cm
裾幅→22cmと表示されていました。
ここから洗濯することによって、さらにジーンズ全体が縮むことになります。
それではLot 1101福袋モデルの詳しい特徴を見ていきましょう。
Lot 1101福袋モデル全体のディテール
まずは前から。
はい、上でも書いたようにジーンズは未洗いの状態なのでジーンズ全体が糊でコーティングされています。
続いて後ろ。
ウエアハウスの公式オンラインショップでは2019年2月現在、Lot 1101は完売していますが、2ND-HAND(セカンドハンド)シリーズからもLot 1101が販売されています。
それでは各部分の細かなディテールも見ていきましょう。
Lot 1101福袋モデルの各部分の細かなディテール
こちらもまずは前から。
ボタンフライ下部のクロッチバータック
1966年よりXXからビッグE(ダブルネーム)にモデルチェンジされたときに新たに追加された仕様があります。
ボタンフライ下部の長方形ステッチの上にバータック(カンヌキ)が施されているのがわかります。
長方形ステッチのてっぺんから若干上にズレてバータックが施されている通称「ズレカン」と呼ばれるビッグE最初期の特徴です。
元々長方形ステッチの部分には1940年代前半までは股リベットが取り付けられていましたが、大戦モデルより股リベットが廃止になり長方形ステッチのみになりました。
この長方形ステッチのみの仕様は最終XXまで続くことになります。
そして1966年のモデルチェンジより、このクロッチバータック仕様に変更されることになります。
ウエアハウスのLot 1101はクロッチバータックや通称ズレカンと呼ばれる仕様をしっかりと再現しています。
トップボタン横のV字ステッチと隠しリベットの廃止
トップボタンの横にVの字に入ったステッチが施されているのがわかります。
このいわゆるV字ステッチは戦前のXXから続くディテールです。V字ステッチの角度は深いものから浅いものまで様々です。
このV字ステッチを備えるモデルはビッグE前期までで、ビッグE後期になると平行ステッチに変更されます。
ウエアハウスのLot 1101は初期のビッグEをイメージしているためしっかりとV字ステッチが入ります。
そしてXXからビッグEに移行されたときに隠しリベットも廃止されました。
1937年から1966年の最終XXまではこの部分にリベットが取り付けられていました。
画像は1950年代前半のXXをイメージしているウエアハウスのLot 1001XXです。
トップボタンの1つ下のボタン右にリベットが取り付けられています。この隠しリベットはXXを代表するディテールの1つですが、ビッグEからは隠しリベットはなくなります。
XXをイメージした1001XXとビッグEをイメージした1101ではこのような違いもしっかり再現されています。
フロントポケット内側のリベットの素材とウォッチポケット
この部分は特にLot 1101(ビッグE)の特徴ではないのですが、ビッグEにモデルチェンジされる少し前に変更された部分なので紹介したいと思います。
リベットの素材はアルミです。
この部分は1963年頃にそれまでの銅色からアルミに変更されます。
パッチの破損した紙パッチXXを判定するときに、この部分が銅色であればギャラ入り紙パッチXX、アルミであればギャラなし紙パッチXXと判定するようです。
話が1101とビッグEから逸れましたが、参考までに。
ウォッチポケットやフロントポケットのリベットは打ち抜きタイプのリベットではなく、いわゆる被せリベットと呼ばれるものが使用されています。
あと、画像ではウエストバンド内側部分がが見えていますが、上がシングルステッチ、下がチェーンステッチになっています。
トップボタン横のステッチがV字ステッチで、ウエストバンドの上のステッチがシングルステッチならビッグE前期、トップボタン横のステッチが縦の並行ステッチで、ウエストバンドの上のステッチもチェーンステッチならビッグE後期と判定するようです。
ヴィンテージデニムっていろんな特徴で見分けられるものなんですね。
さて次からは後ろ部分を見ていきましょう。
紙パッチ
Lot 1101はビッグEをイメージしているのでパッチは革ではなく紙パッチです。
紙パッチ自体は1955年頃にそれまでの革パッチから紙パッチに変更されます。
XXでいえばギャラ入り紙パッチ(1955年モデル)以降、紙パッチが継続されることになります。
ウエアハウスのLot 1101は、いわゆる通称「タイプ」と呼ばれるモデルをイメージしています。
そのタイプとは、紙パッチのロットナンバーのすぐ上に「A」「S」「F」「I」などのアルファベットが表示されているのがいわゆるタイプと呼ばれるものです。
ウエアハウスのLot 1101は紙パッチにそのアルファベット表示はありませんが、公式の商品説明では「縫製は初期のタイプをイメージしているため、」と書かれているので、いわゆるタイプをまるごと再現せずに縫製のみを忠実に再現したのだと思われます。
この記事のモデルは1101の福袋モデルなので商品説明が一切なく、公式に販売されていたLot 1101と全く同じではありませんが、おそらくこの福袋モデルも初期のタイプをイメージして作られているのではないでしょうか。
バックポケットと赤タブ
まずはバックポケット部分。
飾りステッチはありません。公式に販売されている1101も飾りステッチがあるものとないものがありますが、あるものの方が多いと思います。
2019年現在販売されている1101は飾りステッチがあります。
このモデルは福袋モデルなので飾りステッチがないのかもしれませんね。
ポケットの大きさですが、かなり大きかったです。
1001XX(2018年モデル)と比べてみましたが、一回り大きかったですね。
そして赤タブ。カンドメ仕様なっていますね。
この1101福袋モデルを穿き込むときはカンドメを解こうと思います。
ちなみに両面タブになっていました。微かに「GENUS」の文字が見えます。
あとベルトループにウエアハウスのタグがぶら下がっていました。
本当にタグだけで値段もサイズも(福袋モデルなので当たり前ですが)何も書かれてませんでしたね。
ベルトループ
ベルトループはセンターセットされています。
ビッグEにモデルチェンジされる1966年より、ほんの数年前(1951年頃〜1964年頃)までこのベルトループはオフセットされていました。
オフセットとはベルトループが左に若干ズレて付けられていることです。
画像は1950年代前半の最終革パッチをイメージしているウエアハウスのLot 1001XXです。
ベルトループが若干左にズレて付けられています。
ベルトループの太さですが、1001XXと比べ少しだけ細くなっていました。それと、ベルトループの真ん中の盛り上がりもあまりなく、平面的な感じがしました。
裾部分
最後は裾部分を見ていきます。
この1101は福袋モデルなので耳がピンク色になっています。
僕の持っている福袋モデルであるLot 1000(1001XX)、Lot 1001XX、そしてこのLot 1101と、福袋モデルはすべて耳がピンク色になっています。
通常はこのような黄色っぽい色の耳になっています。
裾幅は32インチ未洗いで21cmと結構細めで、洗濯後はさらに1cmほど縮むと思われますので、約20cmくらいまで細くなります。
自分は大戦モデルやウエアハウスのLot 700シリーズのような1930年代のバックルバック5ポケットジーンズが好きなので、普段は太めのストレートばかり穿いています。
しかしLot 1101のようなテーパードの効いたジーンズなんかも穿き込みたいですね。
Lot 1101福袋モデルのまとめ
今回はウエアハウスのLot 1101福袋モデルの特徴を詳しく見てきましたが、福袋モデルの特徴より1101としての特徴と、そのモデルとなったビッグEの特徴と解説がメインでした。
ただやっぱり福袋モデルということで、一般には販売されていないので何か特別な感じがします。
今年の年末、つまり2020年のウエアハウス直営店限定福袋も間違いなく購入するつもりですが、福袋モデル狙いで1万円の福袋を買うか、アウターやジャケット、ヘラーズカフェのパンツ狙いで思いきって5万円の福袋を買うかもう今から悩んでいます。
あとフルカウントやいろんなアメカジブランドの福袋も購入してみたいですね。
いつも買おうと思ったときには売り切れでした。
そして1101はビッグEモデルということでしたが、XXモデルにはない特徴をたくさん持っているのでとてもかっこいいジーンズです。
穿き込むのはまだ当分先になりそうですが、穿き込むときはとても楽しくなりそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!