【HELLER’S CAFE】Nonpareil Waist Overall 特徴と解説
どうも、タツです。
今回はあまり穿いた記憶はないんですが、そこそこ経年変化が出てきているHELLER’S CAFE(ヘラーズカフェ)のNonpareil(ノンパレイル)Waist Overall(ウェストオーバーオール)の特徴を見ていきたいと思います。
まずはヘラーズカフェの説明から。
HELLER’S CAFEとは?
ヘラーズカフェとは、膨大な数のヴィンテージコレクターとして知られるラリー・マッコイン氏が大学卒業と同時に設立したブランドです。その後ヴィンテージクロージングディーラーとして独立し、以来25年以上シアトルを拠点としてヴィンテージ業界で活躍されています。
ヘラーズカフェという名前は、ラリー・マッコイン氏の祖父、フレッド・ヘラーがかつて経営していたカフェから名前を取っており、祖父の生きた時代のワークウエアやラリー・マッコイン氏が個人的に収集ているスペシャルピースからウエアハウスが「ラリーズコレクション」として現代に復刻しています。
このノンパレイルウェストオーバーオールもウエアハウスが復刻したラリーズコレクションの1つです。
Nonpareil Waist Overallの主なディテール
僕の持っているノンパレイルはダック生地のものです。
「ノンパレイル」とは、西海岸で最も古いドライグッズカンパニーのプライベートブランドです。その「ノンパレイル」=「無比の物、逸品の意味」をモデルとしているのがこのノンパレイルウェストオーバーオールなんです。
ノンパレイルは19世紀のパンツなのでかなり特徴的なディテールをしています。股部分に補強のためダック生地がもう一枚取り付けられています。
実はこのノンパレイルは2インチアップで穿いています。32インチがジャストサイズなのですが34インチを購入しました。
なぜ2インチもアップして穿いているかというと、クラシックに太めのシルエットで穿きたかったからです。
しかしその結果ウエスト部分がかなり余ってしまうことになってしまって、通常ならトップボタン上にベルトのバックルが来るように通すのですが、そうするとベルトを締めようとするとバックルとトップボタン左右のベルトループが干渉してしまってベルトが締まらなくなってしまうんです。
なので解決策としてベルトを通す位置を左に1つずらして、左フロントポケットの上にベルトのバックルが来るように通しています。そうすればバックルとベルトループが干渉しあうことがないのでパンツも傷まないというわけです。
こんな感じですね。
画像はウエスト部分のシワをきれいに伸ばした状態ですが、ベルトを締めた時点ではトップボタン、フロントポケット付近はしわくちゃになっています。
もう少し詳しくみてみよう!
革パッチ部分。
パッチの素材はディアスキン(鹿皮)です。Lot. 1というのが妙に気に入っています。
ヘラーズカフェという名前のとおり、真ん中には蝶ネクタイにエプロン、そしてコーヒーを持った男性が描かれています。かつてカフェを経営していたラリー・マッコイン氏の祖父をモデルにしているのでしょうか?
次にコインポケットと右フロントポケット部分。
コインポケットの形状もフロントポケットのステッチも曲線的なディテールをしています。
バックポケット部分。
バックポケットも同じく曲線的な形をしています。クラシカルで非常に特徴的なバックポケットですね。それとバックヨークを突き抜けてポケットが取り付けられています。
このノンパレイルはリーバイスを参考にして作られていないので関係ないのですが、この時代のバックポケットはまだ隠しリベットというものは存在していないので、リベットが剥き出しになって付けられています。
ウエアハウスのLot. DD-1004XX(1922モデル)なんかも隠しリベットではなく剥き出しリベットになっています。
バックシンチ部分。
やっぱりクラシックなパンツにはバックシンチは欠かせません。このバックシンチも針ではなくMのような形の金具が取り付けられています。
ウエストが大きいのでバックシンチを結構締めています。結果お尻部分にたるみとシワができてしまいました。
右バックポケットの内側にはユニオンチケットが付けられています。ユニオンチケットとは、「労働組合加入メーカーの証」です。
当時の労働組合は、このユニオンチケットが付いているものを購入するように労働者たちに呼びかけていたそうです。
ちなみにリーバイスだけはユニオンチケットを付けることに最後まで反対していたので、リーバイスのジーンズにはユニオンチケットが付けられているものは存在しないみたいです。
そしてボタンフライ部分。
ドーナツボタンで、ボタンの数は4つです。
最後に裾部分。
シングルステッチで裾上げがされています。レングスは、一回ロールアップでブーツを履くと若干クッションする程度で、二回でくるぶし辺り、三回でくるぶし5センチ上くらいになります。
ウエスコのボスやレッドウィングの9877と合わせることが多いので、ロールアップもがっつり多めにとることがほとんどです。
Nonpareil Waist Overallのまとめ
非常にクラシカルで特徴的なノンパレイルは、かなり主張してくるパンツです。なのでトップスは地味めのものを着ることがほとんどです。
無地のTシャツやヘンリーネック、スウェットなどですね。少し寒いときはジージャンやカバーオールなんかを着てます。柄の入ったTシャツや色の複雑なネルシャツなんかは合わすことがないです。あとスニーカーとかもあまり相性は良くない感じです。
なのでブーツが履けない夏以外にこのノンパレイルを穿いています。
ジャストサイズならもう少し細めに穿けたので合わすトップスや靴なんかも幅が広がっていたんでしょうけど…
あと、そういえばコイツ最近穿いてないなぁ、と思ったので先日さっそくこのノンパレイルを穿いて出かけました。久しぶりに穿きましたが、やっぱり良いですね!かっこいいですもん!ジャストサイズのノンパレイルも買ってしまいそうです。
最後まで読んで頂いてありがとうございました!