【WAREHOUSE大戦モデル】Lot. 1003XX15周年記念ジーンズの特徴を見てみる
こんにちは、地元のお祭が近づいてきたこともあり何かと大忙しのタツです。
今回はウエアハウスの15周年記念に作れた限定モデルLot1003XXの特徴と詳しい解説をしていきたいと思います。
ウエアハウスの創業15周年にあたる2010年に販売されたのがこのLot1003XXで、他にも1001XX、1001ZXX、1105なども15周年記念として販売されました。あとデニムジャケットも15周年記念として販売されています。
そしてウエアハウスの1003といえば「大戦モデル」ですね。例に漏れずこのLot1003XX 15周年記念モデルも大戦モデル仕様です。
僕はまだこの15周年記念モデルをノンウォッシュのままで保管してあります。別に何か特別な理由とか事情はないんですが、ただ完全に糊を落とすタイミングが合わなかっただけなんです。他にもLot1001ZXXも所持していましたが、そちらはノンウォッシュのまま泣く泣く手放しました。
前置きが少し長くなりましたが、それではLot1003XX 15周年記念モデルの主なディテールを見ていきましょう。
Lot1003XX 15周年記念モデルの主なディテール
まずはフロントから。
シルエットは太めのストレートです。生地はメンフィスコットン単一綿の強撚糸仕様でコシが強くてインディゴもやや濃い目になっています。
そしてバックスタイル。
ノンウォッシュの状態なのでバックポケットにはまだフラッシャーが付いています。
さらにバックスタイルのアップ。
バックポケットにはペンキステッチも飾りステッチもありません。そして大きく湾曲した左右非対称のバックポケット。革パッチは以前ウエアハウスが使用していた懐かしの「牛パッチ」です。
ここで大戦モデルの簡単な説明をしますと、第二次世界大戦時の1942年頃から終戦までの1945年頃までに作られた501XXを「大戦モデル」と呼び、このLot1003XX 15周年記念モデルは大戦モデルをイメージして作られています。
大戦モデルの詳しい特徴と解説はこちらを御覧ください。
話は変わりますが、このLot1003XX 15周年記念モデルは販売された2010年に購入したものではなく、多分2011年中頃に購入したと思います。当時は公式サイトはもちろん、他のショップでもほぼ売り切れ状態か売っていてもサイズが合わなかったりでしたが、ネットで頑張って探して運良く32インチのものをなんとか購入することができました。
Lot1003XX 15周年記念モデルの大戦モデルとしてのディテール
コインポケット部分。
画像でわかる通り、大戦モデルの特徴であるコインポケット上部左右にはリベットが取り付けられていません。縫製も雑です。
なお、所謂「大戦モデル」と呼ばれるものでもコインポケットにリベットが取り付けられているモデルもあります。例えばウエアハウスのLot-DD 1003XX(1945モデル)は大戦末期から終戦の頃に作られたXXを参考にしており、物資統制が解除されつつあった時代の大戦モデルには、コインポケットにリベットが取り付けれれています。
次にトップ、フロントボタン、スレキ、隠しリベット部分。
トップボタンは月桂樹のドーナツボタンではなく鉄製のウエアハウスオリジナルボタンで、フロントボタンも同じオリジナルボタンですね。一般的な大戦モデルはトップボタンに月桂樹の模様の入った鉄製のドーナツボタンが使われることが多いですが、大戦末期にはこのようなオリジナルボタンの使われた大戦モデルも実在しているようです。
しかしやはり物資統制が敷かれていた時代のものなのか、ボタンは4つですね。
そしてスレキはネル生地が使われています。大戦モデルのこのスレキ部分はODGのヘリンボーン生地が使われることが多いですが、ネル生地も多く見られる特徴です。ネル生地のスレキは冬は暖かくて良いみたいですね。
隠しリベットもXXの特徴として外せない部分です。
斜めに取り付けられた赤タブには「GENUS」の文字。最近のウエアハウスの赤タブはカン止めされているものが多いですが、15周年記念モデルの赤タブはカン止めされていないので赤タブが丸まります。
そして当時の特徴として赤タブの表にしか文字が表示されていない通称「片面タブ」と呼ばれるものです。片面タブは1936年頃から1952年頃まで使用されていたようです。
ちなみに「GENUS」をグーグル翻訳で翻訳してみたところ、「属」と翻訳されました。この「属」という単語には何か意味があるんですかね?その辺はよくわかりませんでした。
パッチは革製で大きく牛の顔が刻印された通称「牛パッチ」。「牛ラベル」とも呼ばれます。以前ウエアハウスがジーンズのパッチに使っていた牛パッチを15周年記念で復刻したという感じですね。
牛の顔の下には「Extra-Exceed(エクストラエクシード)」の文字。LEVIS 501XXのXXと呼ばれる所以がこのエクストラエクシードです。
そしてその牛パッチの下に取り付けられた紙製のタグには月桂樹の輪の中に15周年を意味する15THの文字が書かれています。この紙タグは外さずにそのまま穿くのか外して穿くものなのかわからなかったので調べてみると、どうやら皆さん外して穿いているみたいですね。洗濯するとボロボロになるみたいです。
最後に裾部分。チェーンステッチが施されていて、セルビッジはウエアハウスおなじみの黄色です。金色にも見えるのですがどちらなんでしょう?
Lot1003XX 15周年記念モデルのまとめ
とりあえず今はノンウォッシュのまま保管してある15周年記念モデルですが、やっぱりこうやって改めてじっくり見ると早く糊を落として穿き込みたくなってしまいます。まだ穿き込めそうにないですが. . . 。
そして大戦モデルとしてのディテールですが、大戦末期よりも少し前のXXを参考にしているのではないでしょうか。
ただ根拠は月桂樹のドーナツボタンではなくオリジナルボタンが使われているところと、Sと付いていないというところだけで、所謂「簡素化」が解除され始めた頃よりも少し前にはこのようなオリジナルボタンの使用されたものと簡素化されたもののミックスされたXXも存在したのではないかと思われます。
何れにしても大戦モデルというのはブランドによっていろんなアレンジや拘りがあって面白いモデルですね!
最後まで読んで頂いてありがとうございました!